アオノリ養殖

新しい産業・価値の創出への挑戦

海水温の上昇や、磯焼け、異常気象等、漁業の環境は絶えず変化しています。

その変化に合わせて漁業も常に変化をしなければいけません。そして環境に適応した漁業を続けていくには、変化に対応するための選択肢をたくさん持つことがとても重要です。

そこで私たち菅島の未来を考える会は新規漁業の導入を目的とし、アオノリ養殖に挑戦しました。

これまでの結果

2018年度に自家採苗で取り組んだウスバアオノリはゴミ付着問題等により摘採には至りませんでしたが、2019年度から取り組んだスジアオノリは、菅島の海での生産に成功しました。

ノリ網購入からわずか10日間程度で摘採でき、クロノリ・ワカメ養殖業者の繁忙期と被らず生産に成功したことは大きな成果です。

私たちの成果が地域貢献に

私たちが取り組んできたスジアオノリ養殖の成功は、河川等の流入がない水域(高塩分な水域)における県内初の事例でした。

その後、隣接する答志島でも2021年から生産が始まるなど、鳥羽地域での新規漁業導入に貢献しています。

現在、私たちの実験事業としては終了していますが、黒ノリ漁業者が実施する菅島の新たな漁業とし導入することができました。

千葉県などでは、黒ノリにアオノリを混ぜて製造する板ノリ(青混ぜノリ)生産が行われており、高単価で取引されています。菅島でも、スジアオノリを使った青混ぜノリ製造が現状の目標であり、漁業者の所得向上につなげていきたいと考えています。