菅島小学校の校長室で校長先生と挨拶

地域の話題 菅島について

菅島で主に活動することになった鳥羽市の地域おこし協力隊・横尾総一朗さんを紹介します

2021年7月1日、鳥羽市に3名の地域おこし協力隊が着任しました。そのうちの一人、横尾総一朗さんは、離島隊員ということで菅島を中心とした離島地区を担当します。

鳥羽市長から地域おこし協力隊を委嘱された2日後の7月3日(土)、菅島では毎年恒例の島民総出の海浜清掃が行われましたが、そこには協力隊着任3日目の横尾さんの姿がありました。

着任したばかりでもちろん誰も知りませんので、作業中にすれ違う人のほとんど全ての人に「あんた誰や!?」と聞かれたそうです。

こうやって少しずつ地域の人に顔を覚えてもらい、菅島に溶け込んでいってほしいですね!

さて前置きが長くなりましたが、今回はそんな横尾さんのことを菅島の人や鳥羽の人にもっともっとよく知ってもらおうと、インタビュー形式で紹介したいと思います。

-では、横尾さん、よろしくお願いします。

よろしくお願いします。

-先日の海浜清掃お疲れ様でした。炎天下の中の作業でしたね。

お疲れ様です。

そうですね、島の多くの人が参加している事にまず驚いたのと、皆さんに声をかけてもらったのが嬉しかったです

2021年菅島海浜清掃での協力隊横尾さん

-祭りや行事が次々に中止になり大人数が集まることも少なくなった中、今回の海浜清掃は島の多くの人に顔を覚えてもらういい機会だったと思います。

では色々と聞いていきます。まず、お名前と年齢、あと出身地や簡単な経歴について教えてください。

横尾総一朗、23歳です。

兵庫県神戸市出身で、高校まで神戸で育ち、大学のために上京しました。

獣医関連の大学に進学し、環境を守ることができる起業がしたいと考え、就職せずに地域おこし協力隊に応募しました。

地域おこし協力隊横尾さんの委嘱式での記念写真

-小さい頃はどんな子供でしたか?

小さい頃から人見知りで、最初は静かな印象を持たれますが、打ち解けると話したがりの明るい人に変わります。

-趣味や特技はありますか?

動物や自然が好きで、そうですね・・趣味というか、アウトドアや釣りをするのが好きです。とにかくワイルドな生き方が楽しくてしょうがないです!

-ワイルドな生き方をするなら自然豊かな鳥羽や菅島での生活はぴったりじゃないですか!地域の人に知ってほしい自慢やアピールポイントはありますか。

何かに熱中するときは、ずーっと熱中するし、色々なことを同時に考えるので、相談事を解決するのは得意かもしれません。

特に環境について考えるのが好きなので、そういった内容の相談を待っています。

-海外にも何度か行かれているとお聞きしましたが、どこに行かれて何をされていましたか。

シンガポールとかに行っていました。

単なる旅行の時もあれば、ボランティア活動だったり、起業の勉強をしたりと色々なことをしていました。

-色々なことを経験されていますね。横尾さんが今回居住する菅島もある意味では“海外”ですが(笑)、これから菅島でやってみたいことはありますか。

とりあえず、暇なときはずっと魚釣りがしたいです。あとは海に潜ってみたいです。とにかく菅島の自然を満喫したいですね。

-すごく自然が好きなんだなぁということが伝わってきます。日本には多くの自然豊かな地域がありますが、なぜ鳥羽市の地域おこし協力隊に応募しようと思ったのか、何かきっかけはありますか。

菅島の未来を考える会の会議に東京からオンラインで参加する横尾氏

環境を守りながらできる起業がしたくて、インターネットで場所を探していたところ、菅島の未来を考える会に声をかけていただきました。

そこから交流が始まり、仲良くさせてもらいながら、色々な提案をしていたら、地域おこし協力隊にまでなっていたという感じでしょうか。

-以前から菅島と交流があり、そのつながりがきっかけになったということですね。鳥羽や菅島にどんなイメージを持っていましたか。

実は鳥羽はあまり知りませんでした。志摩や伊勢の近くにある地域というイメージでした。

-やっぱり“伊勢志摩”というブランドはすごいですね。今、菅島に居住されていますが、実際に住んでみて、地域の人と触れ合ってみてどうですか。

初めての離島ということもあり、新世界というイメージです。

まだコロナのこともあるので多くの人とは触れ合えていませんが、元気な方が多いなという印象です。

-新世界(笑)。確かに外から見ると未知の部分が多いのかも知れません。鳥羽や菅島のいいところはどんなところですか、また課題は何だと思いますか。

山も海も近く、自然が豊な点がいいところです。

課題は、自然が豊かな地域がゆえに、水路などを見ると残念だなと思います。

課外授業について校長先生に説明する横尾氏

-水路ですか。もう少し詳しく教えてもらえませんか。

菅島に住む前に鳥羽なかまちの方に泊まらせていただいてたのですが、この辺りの地域は下水処理がないので、生活排水があまり浄化されずに川や海に流れだしている所を見てしまったんです。

せっかく自然が豊かでいいところやのに残念やなって、思ってしまいましたね。

-自然が好きな横尾さんならではの気付きだと思います。そこに長年住んでいる人には見えない課題などを明らかにするというのも地域おこし協力隊に期待することの一つであったりしますが、横尾さんは菅島でどんなことをやってみたいですか。また自分の経験や特技のどんなところをこれからの活動に活かしていきたいですか。

地域おこし協力隊として、まずは菅島にゴミから家庭用ガスを生み出す装置を作る予定です。まだ実験段階ですが、皆さんにも使ってもらえるように頑張ります。

夏休み期間には僕が挑戦しているガス発生の実験を菅島小学校の子どもたちにも体験できるような学外授業も予定しています。

夏の自由研究が面倒だな...って思う児童は僕のところに来てもらったら、すぐに自由研究終わっちゃいますよww

こういった自然環境に関することで地域に貢献していきたいと思っています。

菅島小学校の理科準備室で器具を確認する横尾氏

-自由研究に頭を悩ませている児童や保護者の方にはすごい朗報!(笑)。うちの子供たちもお願いしますね。

-さて、日本のような先進国においては、成長する段階が終わり、これからはどうやって今の生活や経済を持続させていくかというのが大きなテーマだという議論がありますが、島内でエネルギーを循環させるような持続可能な仕組みを作るというのは、すごく時代にマッチしていると思います。

-そしてそれが鳥羽の菅島から広がっていくなんて!ワクワクしてとても夢があると思います。ぜひ実現させて欲しいですし、そういった挑戦を私たち地域も応援したいです。

-さて、最後の質問になりますが、地域の皆さまへの挨拶(コメント)や意気込みなどはありますか。

これから菅島に住むだけでなく、色々な事でお世話になりますが、宜しくお願いいたします。

島の方々に教わりながら、恩返しができるほど自分自身も成長できればと思います。

-私たちも一緒に成長できるように頑張りたいと思います。横尾さん、ありがとうございました。

あっあと、そうですね、島の満喫方法があれば、皆さんに教えていただければ幸いです。

-島の満喫方法は島民なら、誰でも一つは持っているはずです。ちなみに私は天気のいい日に菅島灯台まで散歩するのが好きですね。是非一度行ってみてください。

-ではこれで本当に終わりますね。横尾さん、お忙しい中ありがとうございました。

ありがとうございました。


菅島に限らず、島民のみなさま、ぜひ横尾さんに島の満喫方法やおすすめの過ごし方について教えてあげてください。

さて、このインタビュー記事を編集している間に、イベントの開催が決まりました!

インタビューにもちらっと出てきましたが、横尾さんがゲストティーチャーとなり「ゴミから家庭用ガスを生み出す装置の実験」を菅島の子どもたちに見せるという学外授業です。

2021年7月下旬に実施予定ですので、詳細が決まりましたらまた広く周知いたします。

今回はかなり長文の記事になってしまいました。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

今後も地域おこし協力隊の横尾さん(と、私たち菅島の未来を考える会も)をよろしくお願いします!

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